やっちまった!〜カメラ落としたレンズが折れた
少し前になりますが、8月中旬、FX30にSIGMA16-300mmを取り付けた状態でカバンから落としてしまいました。落下距離は70cmくらいでしょうか。SIGMA16-300mmが、マウントから折れてしまいました。プライベートな用事で出かけた際のことだったので、撮影には影響がなかったのが幸いです。
INDEX
落下状況
ちょっと目をはなしたスキに落下し、鈍い音がしたと思ったらカメラとは別にレンズが転がっているという、衝撃的な光景でした。不注意極まりないというか、ついてないというか、トホホな状況です。どのような形で落下したのかをカメラとレンズの傷や破損状況から推測すると、カメラ後部右側から落下したようです。FX30に取り付けたリグのグリップ部分底部の後ろ側に地面に接地した跡がありました。FX30の方は、Small Rigのケージを付けていたので、幸いにも無傷でした。
16-300mmの方は、レンズ本体とレンズマウントが分離して、レンズマウントのみがカメラ本体にくっ付いているという状況でした。レンズマウントは、極小の精密ネジ4本でレンズ本体に取り付けられているのですが、このネジ4本が全てレンズの筐体から抜けてしまいました。

レンズ鏡胴から分離してしまったマウント部品
SIGMA16-300mmの紹介でも記載したとおりレンズの鏡胴部分はプラスチック製で、マウントを支えるネジを留めるネジ山ごと抜けてしまい、螺旋に切られたネジ部分にはプラスチック片が絡まっていました。まさに「もげた」という状態です。レンズ内の基盤とマウントの電機接点をつなぐフレキシブル基盤も、コネクター部が破損して千切れた状態です。

ネジにレンズ鏡胴のプラスチック材が絡まっている
マウントがもげるという大きな損傷の割にレンズ鏡胴の傷は少なく、レンズ後方右下の鏡胴部分が少し割れているだけです。落下時にレンズマウントの下、ややグリップ側に強い力がかかったのが分かります。
レンズがマウント部分から折れたおかげで、カメラボディにダメージが無かったのかもしれません。レンズに落下の衝撃に耐える強度があったら、カメラボディのレンズマウント部分がもげていたかもしれません。ボディとレンズの価格差を考えると、ある意味不幸中の幸いだったといえます。

レンズ本体側のフレキシブル基盤接続部分
買い足し
壊れてしまった16-300mmは近々使う予定があったので、もう一本同じレンズを購入しました。ズームリングを使い慣らすために数ヶ月使い込んできたのに、また一からか…と落胆しましたが、仕方ありません。
しかし、買い足した方の16-300mmを使ってみると、こちらはズームリングが少し軽いようです。レンズを下に向けると、ズームレンズ群が自重で落ちてきます。壊してしまった方の16-300mmではこのようなことはありませんでした。ズームリングの操作感も壊した方よりも僅かに軽いし、回転ムラも少ないように感じます。個体差があるのでしょうか?或いは初期ロットのズームリングの動作が渋かったのでしょうか?いずれにしても、なんかアタリを引いた気分です。
ただし、ズームリングを指先で滑らかに操作できるほどの軽快さではありません。壊してしまった方のレンズと同様に、手のひら全体でしっかりとズームリングを掴んで、指先ではなく手首や肘、肩を使うように意識して操作すれば、ある程度滑らかなズーム撮影が可能です。このあたりは、どこまでいってもスチル用のレンズなので仕方のないところです。
修理
16-300mmをもう一本購入したので壊れた方は廃棄にしても良いのですが、マウントが外れただけでレンズそのものは無傷です。もったいないので、修理依頼をしてみることにしました。
追加でレンズを購入しに行った量販店の売り場にいたSIGMAの方に相談したら、SIGMAのカスタマーサポートに電話をすれば大雑把な修理金額を教えてくれるとのことでした。
電話をして破損箇所を伝えると、19,000円弱から42,000円弱の範囲で修理が可能との回答でした(詳細に金額を教えてくれたのですが、細かくメモをとらなかったため、金額が大雑把なことはご容赦下さい)。修理金額の予想に幅があるのは、落下のショックで光軸などのズレが生じているかによって修理内容が変わるため、現物を確認しないと分からないとのことでした。
こういった大量生産品の修理はライン生産に比べて手間がかかるため、修理金額も高いのではと予想していました。しかし、予想に反して修理金額が安く収まりそうなので、修理を依頼することにしました。
修理品を送るとメーカーから修理金額の見積もりの連絡がきたのですが、税込で41,690円との回答でした。「あれ、一番高い方の金額になっちゃったよ…」と困惑したものの、新品の1/3程度の価格ならばと修理をお願いしました。
修理作業は思ったよりもスムーズで、1週間もかからずに仕上がりました。これならば、追加でもう一本購入しなくても間に合ったかもしれません。修理作業がスムーズだったのには理由があり、修理に時間がかかるために新品への交換となったために早い仕上がりになったようです。
修理から上がった、交換品となる16-300mmのズームリングを回してみると、滑らかさは最初に購入したものと、追加で購入したものの中間ぐらいといった印象です。やはりズームリングの滑らかさには個体差があるようです。
まとめ
まとめるような話でもないのですが、阿呆な失敗で予想外な出費になってしまいました。それでも、怪我の功名というか瓢箪から駒というか、ズームリングの操作感が軽い個体を入手できたのは思いがけない収穫でした。いずれにしても、「機材の落下事故には要注意」です。
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