360度映像のステッチングエラー(バグ?)
2024年に作業した360度映像のリメイクをする機会があり、当時のFinal Cut Pro(ファイナルカットプロ 以下FCP)プロジェクト(ライブラリ)を久々に開いてみました。すると、一部の360度映像にフィルムスクラッチのようなノイズが発生しました。
360度映像は、2つのカメラで撮影した180度の魚眼映像を貼り合わせています。ノイズ部分をよく見ると、2つのカメラの継ぎ目がノイズとして現れているようです。2024年の作業時には発生していなかったノイズです。おそらくFCPか、Mac OSやQuickTime、プロアプリケーションなどのバージョンアップに伴うバグではないかと思われます。現在私が使用しているMac OSのバージョンは15.6.1、FCPは11.2です。
なお、FCPでの360度映像の処理については「FCPで360度映像」をご覧ください。
INDEX
スティチングノイズ
委託案件なので画像は掲載できないのですが、まさにムービーフィルムのスクラッチのように、微かな黒い線が現れては消えるノイズです。私のプロジェクトの場合、カメラの向きの関係で縦にノイズが現れましたが、ステッチングのラインが横だったら横方向にノイズが現れるのかもしれませんし、或いはステッチングのラインが横ならばノイズが出ないのかもしれません。
対策
ネットで調べてみると、手ブレ補正機能が関連しているようです。とりあえずFCPでの手ぶれ補正を切るとノイズは消えました。仕方ないので、カメラのブレはパン・ティルト・ロールのパラメータにアンカーポイントを打ちまくって、手動で手ブレ補正をするしかありません。
まとめ
以前は発生しなかったノイズなので残念です。ノイズ自体は微かな線で、綺麗な一直線ではなく一部かすれるような現れ方なので、おそらく手ぶれ補正処理後の180度映像片面づつの貼り合わせを、0.5ピクセルくらい計算間違いしているのだと思います。或いは、より新しい高解像度の360度カメラが登場した関係で、従来規格の映像のステッチングに不整合が現れたのかもしれません。今後のアプリのアップデートで改善されると良いのですが。
余談ですが、この「フィルムスクラッチのようなノイズ」、過去にみたどのフィルムエフェクトよりもリアルなフィルムスクラッチにしか見えないノイズです。

